パートナーとの同棲、楽しみですよね!でも「初期費用はいくら?」「毎月の生活費は?」といったお金の不安はありませんか?この記事では、同棲に必要な費用の全てを専門家が徹底解説します。物件契約や家具家電にかかる初期費用の平均相場から、月々の生活費の内訳、さらには費用を賢く抑える節約術や揉めない分担方法まで、この記事一本でわかります。読み終えた頃には、二人に最適な予算が明確になり、ワクワクしながら新生活の準備をスタートできるはず!
同棲にかかる費用は初期費用と生活費で考えよう
「同棲したい!」と思ったら、まずはお金全体のイメージを掴むことが大切!同棲にかかる費用は、大きく分けて①新生活のスタートに必須の「初期費用」と、②毎月の支払いとなる「月々の生活費」の2種類があります。
ここでは、多くのカップルがまず知りたい「結局、総額でいくらくらい必要なの?」という疑問にお答えします。
同棲費用の総額目安は50万~100万円
結論からお伝えすると、同棲を始めるために用意しておきたい初期費用の目安は、50万円~100万円です。
この金額は、住むエリアや家賃、新しく購入する家具・家電の量によって大きく変動しますが、一つの大きな目安として覚えておきましょう。特に、お互いが実家暮らしで、家具や家電をほとんど新しく揃える場合は、100万円近くかかる可能性も考えておくと安心です。
内訳①:新生活のスタートに必須の「初期費用」
初期費用とは、その名の通り「同棲を始める最初の一回だけ、まとまって必要になるお金のことです。具体的には、以下のような費用が含まれます。
- 物件の契約金
- 敷金、礼金、仲介手数料など
- 引越し代
- 引越し業者に支払う料金
- 家具・家電の購入費
- ベッドや冷蔵庫、洗濯機など
この初期費用が、同棲準備における一番大きなハードルと言えるでしょう。詳しい内訳や節約術は、次の章でじっくり解説します。
内訳②:毎月の支払いとなる「月々の生活費」
生活費とは、「同棲生活を維持していくために、毎月必要になるお金」です。主な内訳は以下の通りです。
- 家賃
- 毎月の支出で最も大きな割合を占める
- 食費
- 自炊や外食にかかる費用
- 水道光熱費
- 電気、ガス、水道代
- 通信費
- スマホやインターネット代
- その他
- 日用品、交通費、娯楽費など
あなたはどっち?実家暮らし・一人暮らしで変わる費用シミュレーション
初期費用は、二人が今どんな状況で暮らしているかによって大きく変わります。下の表で、自分たちがどのパターンに当てはまるかチェックしてみましょう。
パターン | 初期費用の特徴 | 家具・家電費用 | その他費用 | 総額目安 |
実家暮らし同士 | 全ての家具・家電を新規で購入する必要があるため、費用が最も高くなる傾向。 | 40万~60万円 | 特になし | 70万~100万円 |
一人暮らし同士 | お互いの家具・家電を持ち寄れるため、新規購入を抑えられる。ただし、不要な家具の処分費用がかかる場合も。 | 10万~20万円 | 処分費用:0~3万円 | 50万~70万円 |
片方が実家暮らし | 一人暮らし側の家具・家電をベースに、足りないものを買い足す形。バランスが取りやすい。 | 20万~30万円 | 特になし | 60万~80万円 |
このように、お互いが一人暮らしの場合が最も費用を抑えやすい傾向にあります。自分たちの状況を把握し、必要な予算をイメージすることから始めてみましょう。
【初期費用】同棲に必要な初期費用の内訳と相場を徹底解説
ここからは、同棲準備で最大の山場となる「初期費用」について、一つひとつ詳しく見ていきましょう。「何にこんなにお金がかかるの?」という疑問も、この章を読めばスッキリ解決します。
①物件の契約にかかる費用(家賃の4~6ヶ月分が目安)
物件の契約時に支払う初期費用は、一般的に「家賃の4~6ヶ月分」と言われています。例えば、家賃10万円の物件なら、40万円~60万円が必要になる計算です。その内訳は以下の通りです。
費用項目 | 内容 | 相場(家賃10万円の場合) |
敷金 | 家賃滞納や退去時の修繕費用に充てられる保証金。 | 0~10万円(家賃0~1ヶ月分) |
礼金 | 大家さんへのお礼として支払うお金。戻ってこない。 | 0~10万円(家賃0~1ヶ月分) |
仲介手数料 | 物件を紹介してくれた不動産会社に支払う手数料。 | 5.5万~11万円(家賃0.5~1ヶ月分+税) |
前家賃 | 入居する月の家賃を前払いするもの。 | 10万円(家賃1ヶ月分) |
日割り家賃 | 月の途中から入居する場合の、その月の日割り家賃。 | – |
火災保険料 | 火事や水漏れなどのトラブルに備える保険。 | 1.5万~2万円 |
鍵交換費用 | 防犯のために前の入居者から鍵を交換する費用。 | 1.5万~2.5万円 |
保証料 | 家賃保証会社を利用する場合の費用。 | 5万~10万円(家賃0.5~1ヶ月分 or 年間1~2万円) |
これらの項目は物件によって異なるため、必ず不動産会社に見積もりをもらって確認しましょう。
②引越し業者の費用(時期と荷物量で5万~10万円が目安)
引越し費用は、「時期」と「荷物の量」で大きく変動します。
- 時期による料金の違い
- 引越し業界の繁忙期は、新生活が始まる3月~4月です。この時期は料金が通常期の1.5倍~2倍になることも。可能であれば、この時期を避けるだけで数万円の節約に繋がります。
- 荷物量別の料金相場
- 当然ながら、荷物が多いほど料金は高くなります。一人暮らし同士の同棲で、それぞれが単身プランで引越す場合、合計で5万円~10万円程度が相場です。お互いの家が近い場合は、1台のトラックで済ませる「立ち寄りプラン」を利用すると安くなることもあります。
③家具・家電の購入費用(20万~40万円が目安)
家具・家電は、こだわり始めると青天井ですが、まずは最低限必要なものから揃えるのが賢い選択です。
【リスト付】必ず必要なものと費用相場
これがないと生活が始まらない、という必須アイテムのリストです。
アイテム | 費用相場 |
ベッド・寝具 | 5万~10万円 |
冷蔵庫 | 5万~10万円 |
洗濯機 | 4万~8万円 |
電子レンジ | 1万~2万円 |
カーテン | 1万~3万円 |
照明器具 | 1万~2万円 |
合計 | 17万~35万円 |
【リスト付】後からでもOKなもの・節約できるもの
これらは、暮らしながら少しずつ買い足していくと、初期費用を抑えられます。
- テレビ
- ソファ
- ダイニングテーブル
- 掃除機
- 炊飯器(鍋で代用可能)
- 棚・収納家具
【生活費】同棲カップルの生活費用、リアルな内訳と平均額
初期費用の山を越えたら、次に考えるべきは毎月の生活費です。ここでは、二人暮らしのリアルな生活費の内訳と、無理なく続けるための節約術を見ていきましょう。
データで見る二人暮らしの平均生活費(総務省家計調査より)
まずは客観的なデータから。総務省統計局の「家計調査(2023年)」によると、二人以上世帯の消費支出(家賃を除く)の平均額は 月額25万5,319円でした。
これに家賃が加わります。全国賃貸管理ビジネス協会の調査(2023年)によると、2LDKの全国平均家賃は約7.5万円。つまり、二人暮らしの生活費は合計で月々30万円前後が一つの目安になります。
(※あくまで全国平均のため、都心部では家賃がさらに高くなる傾向があります。)
生活費のリアルな内訳と節約のポイント
月々30万円の内訳はどのようになっているのでしょうか。項目別に見ていきましょう。
固定費(毎月ほぼ一定の支出)
項目 | 平均額 | 節約のポイント |
家賃 | (地域による) | 収入の3分の1以下に抑えるのが理想。更新料なども考慮して選ぶ。 |
水道光熱費 | 約22,000円 | 電力・ガス会社は自由化で選べる時代。セット割などを活用。 |
通信費 | 約13,000円 | 大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、二人で5,000円以上節約できることも。 |
変動費(月によって変動する支出)
項目 | 平均額 | 節約のポイント |
食費 | 約67,000円 | 最も節約効果が出やすい項目。自炊を基本に、週一のまとめ買いを心がける。 |
日用品・消耗品費 | 約12,000円 | プライベートブランド(PB)商品を賢く利用する。ストックは持ちすぎない。 |
交通費 | 約10,000円 | 職場からの家賃補助(住宅手当)なども確認。自転車の活用も◎。 |
娯楽・交際費 | 約23,000円 | デート代の予算をあらかじめ決めておく。「おうちデート」も楽しむ。 |
その他(医療、被服など) | 約35,000円 | 毎月定額を「特別支出用」として確保しておくと、急な出費にも慌てない。 |
今日からできる!無理なく続く生活費節約術
節約は「無理なく、楽しく」が長続きのコツです。ぜひ試してみてください。
- 家計簿アプリの活用
- レシートを撮影するだけで記録できたり、銀行口座やクレジットカードと連携できたりするアプリが便利です。二人で共有できるものを選び、お金の流れを「見える化」しましょう。
- 電力・ガス会社の乗り換え
- 2016年から始まった電力・ガス自由化により、好きな会社を選べるようになりました。シミュレーションサイトで比較するだけで、年間数千円~数万円の節約に繋がる可能性があります。
- ふるさと納税の活用
- 実質2,000円の負担で、お米やお肉などの返礼品がもらえるお得な制度。食費の節約に大きく貢献します。やり方が分からない場合は、初心者向けの解説サイトを参考にしてみましょう。
同棲費用の分担ルール!揉めないためのガイド
さて、ここが同棲生活を成功させるための最も重要なパートです。「お金の話は、なんだか気まずい…」と感じる人も多いですが、最初にしっかりルールを決めておくことが、将来の不要なケンカを防ぎ、二人の絆を深めることに繋がります。
なぜ?同棲の費用分担でカップルが揉める3つの理由
そもそも、なぜ費用分担で揉めてしまうのでしょうか。主な原因は3つです。
- 価値観の違い
- 「どこにお金をかけたいか」という価値観は人それぞれ。外食や趣味にかけるお金で、すれ違いが起こりがちです。
- 「言わなくても分かる」という思い込み
- 「これくらい払ってくれるだろう」「気づいてくれるはず」という期待が、すれ違いや不満の原因になります。
- 負担の不公平感
- 収入に差があるのに完全折半だったり、片方だけが家事を多く負担していたりすると、「私(僕)ばっかり…」という不満が溜まっていきます。
おすすめの分担方法4パターンをメリット・デメリットで比較
では、具体的にどんな分担方法があるのでしょうか。代表的な4パターンを比較しました。
分担方法 | メリット | デメリット | こんなカップルにおすすめ |
①完全折半 | 公平で分かりやすい。 | 収入差があると、片方の負担が重くなる。 | 収入が同程度のカップル |
②収入に応じた割合で分担 | 収入差があっても公平感を保ちやすい。 | 毎月の計算が少し面倒。昇給などで見直しが必要。 | 収入差があるカップル |
③項目ごとに担当を分ける | 管理がシンプル。「家賃は彼氏、食費は彼女」など。 | 担当する項目によって、負担額に差が出やすい。 | おおざっぱな管理が好きなカップル |
④共通の財布(口座)を作る | 毎月決まった額を二人で入金し、そこから生活費を支払う。お金の流れが明確になり、共同貯金もしやすい。 | 口座開設の手間がかかる。 | 全てのカップルにおすすめ! |
【保存版】お金の話を円満に進めるためのチェックリストと話し合いのコツ
「よし、話し合おう!」と思っても、何から話せばいいか分からないですよね。そんな二人のために、話し合いのコツとチェックリストを用意しました。
円満な話し合いのコツ
- ポジティブな言葉で切り出す
- 「お金の話なんだけど…」ではなく、「これからの二人のために、お金の作戦会議しない?」と楽しい雰囲気で誘いましょう。
- お互いの価値観を否定しない
- 「なんでそんなことにお金使うの?」はNG。「あなたは、そこを大事にしたいんだね」と、まずは受け止める姿勢が大切です。
- どちらか一方に任せきりにしない
- どちらかが管理役になるにしても、必ず毎月お金の状況を二人で共有する時間を作りましょう。
まとめ

今回は、同棲にかかる費用について、初期費用から月々の生活費、そして大切な分担のルールまで、詳しく解説しました。
最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 同棲の初期費用は50万~100万円が目安。
- 月々の生活費は家賃込みで30万円前後が目安。
- 費用で揉めないためには、事前に「共通口座」を作り、ルールを話し合うことが何より重要。
お金の計画を立てることは、単なる節約や準備のためだけではありません。二人がどんな生活をしたいのか、何を大切にしたいのかという価値観をすり合わせ、将来に向けた絆を深めるための、とても大切な共同作業です。
この記事が、あなたの素晴らしい同棲生活の第一歩を踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。ぜひパートナーと一緒に読んで、楽しい未来の作戦会議を始めてみてください!