一人暮らしの間取り、ワンルームや1K、1DK、1LDKなど種類が多くて「どれが自分に合うの?」と迷いますよね。
この記事では、そんなあなたのために、一人暮らしで人気の間取りタイプごとの詳しい特徴や広さの目安、メリット・デメリットを徹底比較。
さらに、あなたのライフスタイルに合わせた最適な間取りの選び方のコツも分かりやすく解説します。
ワンルームから1LDKまで!タイプ別の特徴を徹底比較
一人暮らしの部屋探しを始めると、必ず目にするのが「1R」や「1K」といった間取りの表記。
まずは、これらの基本的な知識と、それぞれの間取りタイプが持つ特徴、メリット・デメリットをしっかり押さえていきましょう。
間取り図でよく見る「R」「K」「D」「L」ってどういう意味?
間取り図に記載されているアルファベットは、それぞれ以下のスペースを示しています。
- R(Room)
- 居室、つまり普段生活する部屋のことです。ワンルームの場合は、このRとキッチンが一体化しています。
- K(Kitchen)
- キッチンスペースのこと。調理台やシンク、コンロなどが設置されています。
- D(Dining)
- ダイニングスペース。食事をするための空間です。
- L(Living)
- リビングスペース。くつろぐための空間、居間のことです。
ワンルーム(1R)の間取りと特徴・注意点

- 定義
- キッチンと居室の間に仕切りがなく、一つの空間にまとまっている最もシンプルな間取りです。玄関を開けると、キッチンも部屋も一体となっていることが多いのが特徴です。
- 家賃が比較的安い
- 同じエリアの他の間取りタイプと比較して、家賃が抑えられている場合が多いです。予算を重視する方には大きなメリットです。
- 開放感がある
- 仕切りがないため、平米数の割に広く感じられることがあります。家具の配置も比較的自由度が高いです。
- 掃除がしやすい
- 一つの空間なので、掃除機をかける際なども手間が少なく、効率的に掃除できます。
- 常に部屋全体に目が届く
- 物がどこにあるか把握しやすく、エアコンの効きも早い傾向があります。
- 玄関から部屋全体が見えやすい
- 宅配便の受け取り時など、プライバシーが気になることがあります。
- 料理の匂いが広がりやすい
- キッチンと居室が一体化しているため、調理中の匂いが部屋全体に充満しやすいです。換気扇の性能や窓の位置が重要になります。
- プライバシーの確保が難しい
- 友人が遊びに来た際など、寝るスペースも生活空間も同じなので、やや落ち着かないかもしれません。
- 温度管理が難しい場合も
- 玄関からの冷気や、キッチンでの調理熱が直接居室に影響しやすいです。
- こんな人におすすめ
- とにかく家賃を抑えたい学生や新社会人
- 日中は学校や仕事でほとんど家にいない、寝に帰るだけというライフスタイルの人
- 荷物が少なく、シンプルな暮らしをしたい人
- 掃除の手間を少しでも減らしたい人
1Kの間取りと特徴・注意点

- 定義
- キッチンと居室の間にドアなどの仕切りがある間取りです。「K」はキッチンスペースを指し、通常2~4畳程度の広さが多いです。
- 料理の匂いが居室に広がりにくい
- 仕切りがあるため、ワンルームに比べて匂いや油煙が居室に入り込むのを防ぎやすいです。
- 生活空間にメリハリをつけやすい
- 料理する場所とくつろぐ場所を分けられるため、生活リズムを整えやすくなります。
- プライバシーを確保しやすい
- 玄関から居室が直接見えにくい構造になっている物件が多いです。急な来客時も安心です。
- 温度管理がしやすい
- キッチンと居室を仕切ることで、居室のエアコン効率が良くなる場合があります。
- ワンルームより家賃が少し高くなる傾向
- 同じような立地・広さであれば、ワンルームより家賃設定が高めになるのが一般的です。
- キッチンスペースが狭い物件もある
- 「K」と表記されていても、実際には通路のような狭いキッチンスペースしかない場合もあります。自炊派は内見時にしっかり確認が必要です。
- 仕切りがある分、圧迫感を感じることも
- 部屋の広さや窓の位置によっては、仕切り壁が圧迫感を生むこともあります。
- こんな人におすすめ
- ある程度自炊をするので、キッチンスペースは独立させたい人
- 生活空間と寝る場所をきちんと分けたい人
- 来客時にプライベートな空間を見られたくない人
- ワンルームでは衛生面や匂いが気になるけれど、家賃はそこそこ抑えたい人
1DKの間取りと特徴・注意点

- 定義
- ダイニングキッチン(DK)と、もう一つの居室(寝室など)がある間取りです。DKは食事をするスペースとキッチンが一緒になった空間で、目安として4.5畳~8畳未満の広さがあります。
- 食事とくつろぎの空間を分けやすい
- DKにダイニングテーブルを置けば、食事をする場所と寝室・くつろぎの場所を明確に区別できます。
- 家具のレイアウトの幅が広がる
- 1Kよりもスペースに余裕があるため、ソファや大きめの本棚などを置きたい場合にも対応しやすいです。
- 友人を招きやすい
- DKで食事をしたりお茶をしたりできるので、プライベートな寝室を見せずに済みます。
- 生活感を隠しやすい
- 急な来客時も、寝室のドアを閉めておけば生活感を見られにくいです。
- 1Kより家賃が高め
- 部屋数が増え、専有面積も広くなるため、家賃は1Kよりも高くなるのが一般的です。
- DK部分が中途半端な広さだと使いにくいことも
- 4.5畳程度のDKだと、ダイニングテーブルと他の家具を置くと手狭に感じるかもしれません。生活動線も考慮した家具選びが重要です。
- 築年数が経過した物件が多い傾向も
- 近年新築される一人暮らし向け物件では1LDKが主流で、1DKは比較的築年数が経っている物件に多い場合があります。
- こんな人におすすめ
- 家でゆっくり食事を楽しみたい人、テーブルで食事をしたい人
- 友人を招いて食事やお茶をすることがある人
- 寝室と生活空間をしっかり分け、メリハリのある生活を送りたい人
- ある程度の広さと機能性を求めるが、1LDKほど家賃はかけられない人
1LDKの間取りと特徴・注意点

- 定義
- リビングダイニングキッチン(LDK)と、もう一つの居室(寝室など)がある間取りです。LDKは、くつろぐリビングスペース、食事をするダイニングスペース、キッチンが一体となった広い空間で、目安として8畳以上の広さがあります。
- リビングでゆったり過ごせる
- ソファやローテーブル、テレビなどを置いて、快適なくつろぎ空間を作れます。
- 来客時も対応しやすい
- LDKが広いため、複数の友人を招いても窮屈さを感じにくいでしょう。
- 収納が多い傾向
- 専有面積が広い分、ウォークインクローゼットなど大きめの収納スペースが設けられている物件も多いです。
- 家具のレイアウト自由度が高い
- 空間が広いため、好みに合わせたインテリアコーディネートを楽しめます。
- 在宅ワークにも対応しやす
- LDKの一角にワークスペースを設けたり、寝室を仕事部屋として活用したりすることも可能です。
- 家賃が高い
- 一人暮らし向けの間取りの中では、最も家賃が高くなる傾向があります。
- 一人暮らしには広すぎて持て余す可能性も
- 掃除の手間が増えたり、空間を持て余して殺風景になったりすることもあります。
- 光熱費が高くなる傾向
- 部屋が広い分、冷暖房の効率が下がり、光熱費がかさむことがあります。
- こんな人におすすめ
- 家で過ごす時間を大切にしており、くつろげるリビング空間が欲しい人
- 趣味のスペース(音楽、映画鑑賞、読書など)をしっかり確保したい人
- 在宅ワークが中心で、仕事とプライベートの空間を分けたい人
- 将来的に同棲や結婚を考えている人(二人暮らしにも対応しやすい)
- 荷物が多く、広い収納スペースが必要な人
あなたに最適な一人暮らしの間取り選びのポイント

間取りの種類と特徴が分かったところで、次は「自分にはどの間取りが合っているのか?」を見極めるステップです。ここでは、ライフスタイル別に最適な間取りの選び方と、そのポイントを解説します。
自分の暮らしに求める優先順位を明確にしよう
理想の間取り選びは、自分自身のライフスタイルや価値観を理解することから始まります。以下の質問に答えながら、何を重視したいのかを整理してみましょう。
- 家賃の上限は?
- 一般的に家賃は手取り月収の3分の1以内が目安と言われます。無理のない範囲で設定しましょう。初期費用(敷金、礼金、仲介手数料など)も考慮に入れる必要があります。
- 最低限必要な広さと設備は?
- ベッド、デスク、収納スペースはどのくらい必要ですか? 冷蔵庫や洗濯機を置くスペースは確保できるか、バス・トイレ別が良いか、エアコンは必須かなど、譲れない設備をリストアップしましょう。
- 通勤・通学時間はどれくらい許容できる?
- 毎日のことなので、無理のない通勤・通学時間を選びたいものです。駅からの距離や電車の混雑具合も考慮に入れると良いでしょう。
- 自炊の頻度、来客の有無、在宅時間の長さは?
- 自炊派?外食派?
- ほぼ毎日自炊するなら、キッチンが広く使いやすい1Kや1DK以上がおすすめです。ほとんど外食なら、コンパクトなキッチンでも問題ないかもしれません。
- 友人をよく招く?
- 来客が多いなら、プライベートな寝室と分けられる1DKや1LDKが快適でしょう。
- 家で過ごす時間は長い?短い?
- 在宅時間が長いなら、くつろげる空間や趣味のスペースを確保できる広めの間取りが適しています。
- 自炊派?外食派?
これらの点を明確にすることで、膨大な物件情報の中から自分に合ったものを選びやすくなります。
学生さんの一人暮らし
- ポイント
- 学業との両立
- 勉強に集中できる環境か、大学へのアクセスが良いか
- 家賃
- 仕送りの範囲内、またはアルバイト代で無理なく支払えるか
- 安全性
- 初めての一人暮らしでも安心して暮らせるか(オートロック、周辺環境など)
- 通学の利便性
- 大学までの距離、交通手段、所要時間
- 学業との両立
- 推奨間取り:ワンルーム、1K
- 理由: 学生さんの場合、家賃を抑えたいというニーズが最も高い傾向にあります。ワンルームや1Kは比較的家賃が手頃で、一人で生活するには十分な広さの物件が多いです。
- 活用例
- ワンルーム
- ロフトベッドなどを活用して空間を縦に使い、下に勉強机を置くなど工夫次第で快適な空間を作れます。家賃を最大限抑えたい、大学の寮に近い感覚で良いという人向け。
- 1K
- キッチンと居室が分かれているため、勉強中に料理の匂いが気になりにくいメリットがあります。居室にベッドと勉強机を置き、キッチンスペースで簡単な自炊をするスタイルに適しています。
- ワンルーム
社会人(新卒・若手)の一人暮らし
- ポイント
- 通勤の便利さ
- 職場までのアクセス、乗り換え回数、終電の時間などを考慮
- プライベートの確保
- 仕事の疲れを癒せる、自分だけの空間をしっかり確保したい
- リラックスできる空間
- 趣味を楽しんだり、ゆっくり休んだりできる快適さ
- 予算とのバランス
- 新卒の場合はまだ収入が安定していないことも多いため、無理のない家賃設定が重要
- 通勤の便利さ
- 推奨間取り:1K、1DK
- 理由: 社会人になると、学生時代よりも生活用品が増えたり、自炊の機会が増えたりすることがあります。1Kであればプライバシーを保ちつつ生活空間を分けられ、1DKなら食事スペースと寝室をしっかり区別でき、友人を招きやすくなります。
- 活用例
- 1K
- 寝室と作業スペース(簡単なデスクワークなど)を居室にまとめ、キッチンスペースで自炊。帰宅後や休日に自分の時間を大切にしたい人向け。
- 1DK
- DK部分にダイニングテーブルと小さなソファを置き、食事やくつろぎの空間に。寝室は完全にプライベートな空間として確保。仕事で疲れて帰ってきても、ホッとできる空間を作りたい人におすすめです。
- 1K
在宅ワーカー・フリーランスの一人暮らし
- ポイント
- 仕事スペースの確保
- 集中して仕事に取り組める専用のスペースが必要
- オンオフの切り替え
- 生活空間と仕事空間を区別し、メリハリのある生活を送りたい
- 快適な作業環境
- 日当たり、風通し、静かさ、インターネット環境の充実
- 防音性
- オンライン会議などで声を出す機会が多い場合は、隣室への音漏れにも配慮が必要
- 仕事スペースの確保
- 推奨間取り:1DK、1LDK
- 理由: 在宅で仕事をする場合、ある程度の広さと空間の区切りが重要になります。1DKならDKを仕事兼食事スペースに、居室を寝室に分けられます。1LDKなら、LDKを広々と使いつつ、寝室を完全にプライベートな空間にしたり、寝室を仕事部屋として活用したりすることも可能です。
- 活用例
- 1DK
- DKに大きめのデスクを置き、仕事に集中。食事も同じテーブルで。居室はリラックスできる寝室に。
- 1LDK
- LDKの一角にパーテーションなどで区切ったワークスペースを作る、あるいは寝室を完全に仕事部屋として使い、LDKはくつろぎと食事の空間に。オンライン会議が多いなら、背景にも気を配れるLDKの方が良い場合も。
- 1DK
趣味やこだわりを大切にしたい人向け
自分の好きなことや、大切にしたいライフスタイルがあるなら、それを軸に間取りを選ぶのも一つの方法です。
- 荷物が多い(本、洋服、コレクションなど)
- ポイント
- 収納スペースの広さと使いやすさが最重要。ウォークインクローゼット(WIC)やシューズインクローゼット(SIC)、床下収納など、収納が充実した物件を選びましょう。ロフト付き物件も収納スペースとして活用できます。
- ポイント
- ペットと暮らしたい(犬、猫など)
- ポイン
- まず「ペット可」または「ペット相談可」の物件であることが大前提。ペットの種類や大きさによって条件が異なる場合があるので、事前に確認が必要です。床材が傷つきにくいか、爪とぎできるスペースがあるか(猫の場合)、散歩しやすい公園が近くにあるか(犬の場合)などもチェックポイント。
- ポイン
- 楽器演奏が趣味
- ポイント
- 防音性が非常に重要。「楽器可」または「楽器相談可」の物件を選びましょう。演奏可能な時間帯や楽器の種類に制限がある場合も多いので、契約前に必ず確認してください。
- ポイント
一人暮らしの間取り選びで絶対にチェックすべきポイント
間取り図だけを見て「良さそう!」と決めてしまうと、実際に住み始めてから「こんなはずじゃなかった…」と後悔することも。
後悔しないためにも、必ず内見(実際に部屋を見に行くこと)をしましょう。
図面だけでは分からない、多くの情報が得られます。
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まとめ

ここまで、一人暮らしにおすすめの間取りタイプ別の特徴から、ライフスタイルに合わせた選び方を解説してきました。
一人暮らしの間取り選びで最も大切なのは、「自分にとって何が一番重要か」という優先順位をしっかり持つことです。 家賃、広さ、立地、設備、デザイン…全てを完璧に満たす物件を見つけるのは難しいかもしれません。しかし、譲れないポイントと妥協できるポイントを明確にしておけば、後悔の少ない、満足のいく部屋選びができるはずです。
焦らず、じっくりと比較検討し、可能であれば複数の物件を内見してみましょう。実際に自分の目で見て、肌で感じることで、図面だけでは分からなかった魅力や懸念点が見えてくることもあります。
この記事が、あなたの理想の部屋探しの一助となり、快適で楽しい一人暮らしのスタートを切るためのお手伝いができれば幸いです!