賃貸物件探しで必ず目にする「敷金」と「礼金」。
言葉は知っていても、一体何のお金で、なぜ必要なの?と疑問や不安を感じていませんか?
この記事では、そんな不動産用語の代表格である敷金・礼金の基本的な意味、目的を分かりやすく徹底解説します。
さらに、気になる相場や退去時の敷金返還のポイント、お得に見える「敷金礼金なし物件」の注意点まで解説していきます。
敷金・礼金とは?それぞれの意味と役割

賃貸物件を借りる際、初期費用として大きな割合を占めることが多い「敷金(しききん)」と「礼金(れいきん)」。
名前は聞いたことがあっても、それぞれの正確な意味や目的、なぜ支払う必要があるのか、はっきりと理解している方は少ないかもしれません。
まずは、これらの基本的な知識からしっかりと押さえていきましょう。
敷金とは?
敷金の定義と法的な位置づけ
敷金とは、賃貸物件を借りる際に、家賃の滞納や部屋を損傷させてしまった場合の修繕費などに備えて、大家さんや不動産管理会社に「預けておくお金」のことです。あくまで「預り金」ですので、退去時には原則として返還される性質を持っています。
敷金の主な目的:家賃滞納時の補填、借主の過失による物件損傷の修繕費用
敷金の主な目的は、大きく分けて2つあります。
- 家賃滞納時の補填
- もし借主が家賃を滞納してしまった場合、大家さんはこの敷金から未払い分の家賃を差し引くことができます。
- 借主の故意・過失による物件損傷の修繕費用
- 借主が部屋を通常の使用範囲を超えて汚したり、壊したりしてしまった(例:壁に大きな穴を開けた、タバコのヤニで壁紙がひどく汚れたなど)場合、その修繕費用(原状回復費用)が敷金から差し引かれることがあります。ただし、普通に生活していて生じる自然な損耗や経年劣化については、原則として大家さんの負担となります。この点は後ほど詳しく解説します。
敷金の支払い先と保管者
敷金は、基本的には物件の所有者である大家さんに預けることになります。ただし、物件の管理を不動産管理会社に委託している場合は、その管理会社が大家さんに代わって敷金を預かり、保管するケースも多くあります。賃貸借契約書には、敷金の預託先が明記されていますので、契約時には必ず確認しましょう。
礼金とは?
礼金の定義と慣習的な意味合い
礼金とは、賃貸物件を貸してくれる大家さんに対して、「お礼」として支払うお金のことです。敷金とは異なり、大家さんに贈るお金という性格が強く、退去時に返還されることはありません。
なぜ敷金・礼金は必要なの?
敷金・礼金制度が生まれた背景
これまで見てきたように、敷金と礼金はそれぞれ異なる背景と目的を持っています。
- 敷金
- 大家さんにとって家賃滞納リスクや、借主の不注意による物件損傷リスクをカバーするための合理的な「担保」として機能し、賃貸借契約を円滑に進めるための仕組みとして発展してきました。
- 礼金
- 前述の通り、住宅不足時代の名残や、大家さんへの感謝の気持ちを表すという日本特有の文化的な慣習として定着してきた側面があります。
敷金・礼金はいつ誰に支払う?
敷金や礼金は、具体的にいつ、誰に支払うものなのでしょうか。一般的な流れを把握しておきましょう。
支払いタイミング
敷金・礼金は、通常、賃貸借契約を正式に結ぶタイミングで、仲介手数料や前家賃といった他の初期費用と一緒に支払います。具体的には、物件の入居審査に通った後、契約書類を取り交わし、契約金を支払うという流れになります。支払いが完了し、契約手続きが全て終わると、鍵が渡されて入居が可能になります。
敷金・礼金とはいくら位?
敷金・礼金が必要なことは分かったけれど、実際にどれくらいの金額を用意すれば良いのでしょうか。
ここでは、敷金・礼金の一般的な相場や、初期費用全体の目安について見ていきましょう。
一般的な敷金・礼金はいくらかかる?
敷金・礼金の金額は、法律で上限が定められているわけではなく、物件のオーナー(大家さん)が自由に設定できます。しかし、一般的にはそれぞれ以下のような相場観があります。
- 敷金の相場
- 家賃の0~2ヶ月分程度
全くかからない「敷金ゼロ」の物件から、家賃の2ヶ月分程度までが一般的です。ペットを飼育する場合や、事務所として利用する場合などは、通常よりも高く設定される(例:家賃の2~3ヶ月分)ことがあります。これは、汚損や損耗のリスクが高まると考えられるためです。
- 家賃の0~2ヶ月分程度
- 礼金の相場
- 家賃の0~2ヶ月分程度
こちらも「礼金ゼロ」の物件から、家賃の2ヶ月分程度までが一般的です。新築物件や人気の高いエリアの物件、設備が充実している物件などは、礼金が高めに設定される傾向があります。逆に、長期間空室が続いている物件や、入居者を早く決めたい大家さんの物件では、礼金が低め(またはゼロ)になっていることもあります。
- 家賃の0~2ヶ月分程度
物件種別(新築、人気物件、ペット可など)による相場の変動要因
上記のように、敷金・礼金の金額は、物件の条件によって変動します。
- 新築・築浅物件や人気エリアの物件
- 需要が高いため、敷金・礼金ともに1~2ヶ月分ずつ設定されることが多いです。
- ペット可物件
- 通常の損耗に加え、ペットによる傷や臭いがつくリスクがあるため、敷金が通常より1ヶ月分程度上乗せされたり、礼金が設定されたりすることがあります。
- 入居者募集に苦戦している物件
- 空室期間を短縮するため、敷金・礼金を低く設定したり、ゼロにしたりする場合があります。
敷金とはどう返還される?原状回復とトラブル回避策

賃貸契約で最も気になることの一つが、「預けた敷金が退去時にどれくらい返ってくるのか?」という点ではないでしょうか。ここでは、敷金返還の基本ルール、よく聞く「原状回復」の正しい意味、そして敷金トラブルを避けるための具体的な対策について詳しく解説します。
「原状回復」の正しい理解
「原状回復」という言葉を聞くと、「借りた時と全く同じ状態に戻さなければならない」と誤解している方が少なくありません。しかし、法律やガイドラインが示す原状回復の正しい意味は異なります。
原状回復とは「入居時の状態に戻す」ことではない
原状回復とは、「借主の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」を指します。つまり、借りた当時の状態に新品同様に戻すことではありません。
経年劣化・通常損耗と借主の故意・過失による損傷の具体例
ポイントとなるのは、「経年劣化・通常損耗」と「借主の故意・過失による損傷」の区別です。
- 家具の設置による床やカーペットのへこみ、設置跡
- 日光による壁紙やフローリングの色あせ(日照など自然現象による変色)
- 画鋲やピンなどの小さな穴(ポスターやカレンダーを貼る程度)
- テレビや冷蔵庫の裏側の壁の電気ヤケ(いわゆる黒ずみ)
- エアコン設置による壁のビス穴
- 設備の寿命による故障(エアコン、給湯器など、通常の使用範囲内での故障)
- タバコのヤニによる壁紙の著しい黄ばみや臭い(喫煙が禁止されていない場合でも、通常の使用を超える汚損と判断される場合)
- 飲み物などをこぼしたことによるシミやカビ(手入れを怠った場合)
- 壁に故意に開けた大きな穴や落書き
- ペットによる柱の傷やクロスの剥がれ、著しい臭い(ペット飼育が許可されている場合でも、通常の範囲を超えるもの)
- 結露を放置したことによるカビやシミの拡大
- 鍵の紛失や破損による交換費用
敷金から差し引かれる可能性のある費用と内訳例
実際に敷金からどのような費用が差し引かれる可能性があるのか、具体例を見ていきましょう。
- ハウスクリーニング代:契約書の特約とその有効性
退去時のハウスクリーニング代を借主負担とする特約が契約書に盛り込まれている場合があります。この特約が有効かどうかは、以下の点を総合的に考慮して判断されます。
- 特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること
- 賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた義務を負うことについて認識していること
- 賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること つまり、単に契約書に書いてあるからといって、全てが有効になるわけではありません。通常の清掃で落ちる程度の汚れであれば、専門業者によるハウスクリーニング費用まで借主が負担する必要はないとされるのが一般的です。ただし、借主が著しく部屋を汚した場合などは別です。
- タバコのヤニ・臭い: 壁紙の張り替え費用(ヤニ汚れの範囲による)、脱臭費用など。
- ペットによる傷・臭い: フローリングの部分補修や張り替え、壁紙の張り替え、柱の修繕費用、消臭・消毒費用など。
- 不注意による床の傷や汚れ: 家具を引きずってできた深い傷、落書き、飲み物をこぼして放置したシミなどに対する補修費用。
- 水回りのカビや汚れ: 清掃を怠ったことによる通常以上のカビや水垢の除去費用。
- 設備の破損: ドアノブの破損、窓ガラスの破損(故意・過失の場合)など。
- 差し引かれている項目は、本当に自分の責任によるものか?
- 修繕費用の単価や数量は妥当か?(不当に高額請求されていないか)
- 経年劣化や通常損耗分が考慮されているか?(借主の負担割合が適切か)
- 契約書にない費用が請求されていないか? 疑問な点があれば、すぐに大家さんや管理会社に説明を求め、必要であれば交渉しましょう。
敷金トラブルを未然に防ぐ!入居から退去までの具体的対策
敷金返還に関するトラブルは、残念ながら少なくありません。しかし、事前に対策を講じることで、その多くは防ぐことができます。
- 入居時の物件状況確認と記録
- これが最も重要な対策です。入居時に部屋の状態を細かく確認し、既存の傷や汚れ、設備の不具合などを写真や動画で日付と共に記録しておきましょう。不動産会社が用意する「現況確認書」や「入居時チェックリスト」があれば、それに詳細を記入し、コピーを保管します。これにより、退去時に「元からあった傷だ」と主張する際の有力な証拠となります。
- これが最も重要な対策です。入居時に部屋の状態を細かく確認し、既存の傷や汚れ、設備の不具合などを写真や動画で日付と共に記録しておきましょう。不動産会社が用意する「現況確認書」や「入居時チェックリスト」があれば、それに詳細を記入し、コピーを保管します。これにより、退去時に「元からあった傷だ」と主張する際の有力な証拠となります。
- 丁寧な住まい方を心がける
- 日頃から部屋をきれいに使い、こまめに掃除をすることで、通常の使用を超える汚損・破損を防ぐことができます。特に水回りのカビや、結露の放置には注意しましょう。
- 日頃から部屋をきれいに使い、こまめに掃除をすることで、通常の使用を超える汚損・破損を防ぐことができます。特に水回りのカビや、結露の放置には注意しましょう。
- 退去時の大家さん・管理会社とのスムーズなコミュニケーションと立ち会い
- 退去が決まったら、早めに大家さんや管理会社に連絡し、手続きを確認します。退去時の部屋の確認には、できる限り立ち会いましょう。立ち会いでは、修繕が必要な箇所やその費用負担について、その場で確認し、疑問点は質問します。双方の合意内容を書面に残しておくと、後のトラブル防止に役立ちます。
これらの対策を講じることで、敷金に関する無用なトラブルを避け、気持ちよく新生活を終えることができるでしょう。
敷金・礼金なし(ゼロゼロ物件)とは?メリット・デメリットと契約時の注意点

最近よく目にする「敷金・礼金なし」の物件、通称「ゼロゼロ物件」。
初期費用が大幅に抑えられるため、とても魅力的に見えますよね。
しかし、本当に「お得」なのでしょうか?ここでは、ゼロゼロ物件の仕組みやメリット・デメリット、契約時の注意点について詳しく見ていきましょう。
なぜ敷金・礼金なし物件があるの?
敷金も礼金もかからない物件が存在するのには、いくつかの理由があります。
- 大家さん側のメリット
- 最も大きな理由は、空室を早く埋めたいという大家さんの意向です。長期間空室が続くと家賃収入が得られないため、初期費用のハードルを下げることで入居希望者を集めやすくし、早期の契約を目指します。特に競合物件が多いエリアや、駅から遠いなど条件がやや不利な物件では、ゼロゼロにすることで競争力を高める狙いがあります。
- 最も大きな理由は、空室を早く埋めたいという大家さんの意向です。長期間空室が続くと家賃収入が得られないため、初期費用のハードルを下げることで入居希望者を集めやすくし、早期の契約を目指します。特に競合物件が多いエリアや、駅から遠いなど条件がやや不利な物件では、ゼロゼロにすることで競争力を高める狙いがあります。
- 入居者側の初期費用軽減メリット
- 言うまでもなく、入居者にとっては初期費用を大幅に抑えられるという大きなメリットがあります。引っ越しには何かとお金がかかるため、敷金・礼金が不要なのは非常に助かります。
- 言うまでもなく、入居者にとっては初期費用を大幅に抑えられるという大きなメリットがあります。引っ越しには何かとお金がかかるため、敷金・礼金が不要なのは非常に助かります。
ただし、敷金・礼金がない代わりに、他の部分で費用が調整されている可能性も考慮する必要があります。
敷金・礼金なし物件のメリット
ゼロゼロ物件の最大のメリットは、やはり初期費用を大幅に削減できる点です。
- 具体的な費用削減効果
- 例えば家賃8万円の物件で敷金・礼金がそれぞれ1ヶ月分ずつかかるとすると、合計16万円が不要になります。これは、引っ越し費用や新しい家具・家電の購入費用に充てることができる大きな金額です。
- 例えば家賃8万円の物件で敷金・礼金がそれぞれ1ヶ月分ずつかかるとすると、合計16万円が不要になります。これは、引っ越し費用や新しい家具・家電の購入費用に充てることができる大きな金額です。
- 手元資金が少ない場合でも引っ越ししやすい
- 就職や転職、急な転勤などで、まとまったお金をすぐに用意するのが難しい場合でも、ゼロゼロ物件なら引っ越しのチャンスが広がります。
- 就職や転職、急な転勤などで、まとまったお金をすぐに用意するのが難しい場合でも、ゼロゼロ物件なら引っ越しのチャンスが広がります。
デメリットと注意点
魅力的なゼロゼロ物件ですが、契約前によく確認しておかないと、後で思わぬ費用が発生したり、かえって損をしてしまったりする可能性もあります。以下の点に注意しましょう。
- 家賃が相場より割高に設定されている可能性
- 敷金・礼金を取らない代わりに、毎月の家賃が周辺の類似物件の相場よりも高く設定されていることがあります。初期費用は安くても、数年間住むとトータルの支払い額が高くなるケースもあるため、近隣の家賃相場と比較検討することが重要です。
- 敷金・礼金を取らない代わりに、毎月の家賃が周辺の類似物件の相場よりも高く設定されていることがあります。初期費用は安くても、数年間住むとトータルの支払い額が高くなるケースもあるため、近隣の家賃相場と比較検討することが重要です。
- 短期解約違約金やその他の特約の有無
- 「1年未満」や「2年未満」といった一定期間内に解約した場合に、家賃の1~2ヶ月分程度の違約金が発生する特約が設けられていることがあります。短期の入居を予定している場合は特に注意が必要です。また、ハウスクリーニング費用が通常より高額に設定されていたり、その他の費用負担に関する不利な特約が隠れていたりする可能性も否定できません。
- 「1年未満」や「2年未満」といった一定期間内に解約した場合に、家賃の1~2ヶ月分程度の違約金が発生する特約が設けられていることがあります。短期の入居を予定している場合は特に注意が必要です。また、ハウスクリーニング費用が通常より高額に設定されていたり、その他の費用負担に関する不利な特約が隠れていたりする可能性も否定できません。
- 退去時のクリーニング費用などが別途高額になるリスク
- 敷金がないため、退去時の原状回復費用やクリーニング費用が請求されることになります。「敷金がないから汚しても大丈夫」というわけでは決してありません。
- 敷金がないため、退去時の原状回復費用やクリーニング費用が請求されることになります。「敷金がないから汚しても大丈夫」というわけでは決してありません。
- 保証会社への加入が必須で、その費用負担がある場合
- ゼロゼロ物件の多くは、保証会社への加入を必須条件としています。その場合、初回保証料(家賃の0.5~1ヶ月分程度)や年間更新料(1万円程度~)が発生します。これも初期費用やランニングコストとして考慮に入れる必要があります。
- ゼロゼロ物件の多くは、保証会社への加入を必須条件としています。その場合、初回保証料(家賃の0.5~1ヶ月分程度)や年間更新料(1万円程度~)が発生します。これも初期費用やランニングコストとして考慮に入れる必要があります。
- 物件の質や管理状態があまり良くない可能性も
- 全てではありませんが、中には長期間入居者が決まらない人気のない物件や、管理状態があまり良くない物件がゼロゼロになっているケースも考えられます。内見時には、物件の状態をしっかりと確認しましょう。
- 全てではありませんが、中には長期間入居者が決まらない人気のない物件や、管理状態があまり良くない物件がゼロゼロになっているケースも考えられます。内見時には、物件の状態をしっかりと確認しましょう。
契約前に必ずチェック!
ゼロゼロ物件を検討する際には、以下のポイントを必ず確認し、総合的に判断することが大切です。
- 契約書や重要事項説明書の詳細な確認
- 最も重要なのは、契約書や重要事項説明書を隅々まで丁寧に読むことです。特に、家賃、管理費、更新料、短期解約違約金の有無と金額、退去時の費用負担(クリーニング代、原状回復費用の算定方法など)、禁止事項、特約事項などを念入りにチェックしましょう。不明な点は必ず不動産会社に質問し、納得できるまで説明を求めてください。
- 最も重要なのは、契約書や重要事項説明書を隅々まで丁寧に読むことです。特に、家賃、管理費、更新料、短期解約違約金の有無と金額、退去時の費用負担(クリーニング代、原状回復費用の算定方法など)、禁止事項、特約事項などを念入りにチェックしましょう。不明な点は必ず不動産会社に質問し、納得できるまで説明を求めてください。
- 近隣の類似物件との家賃比較
- 同じような間取り、築年数、駅からの距離などの条件で、近隣の物件(敷金・礼金がかかる物件も含む)の家賃相場を調べて比較しましょう。本当に家賃が妥当な金額なのかを見極めることが重要です。
- 同じような間取り、築年数、駅からの距離などの条件で、近隣の物件(敷金・礼金がかかる物件も含む)の家賃相場を調べて比較しましょう。本当に家賃が妥当な金額なのかを見極めることが重要です。
- トータルコストで判断する視点
- 初期費用だけでなく、2年間(または予定している居住期間)住んだ場合の総支払額(家賃、管理費、更新料、保証料などを含む)を試算し、敷金・礼金ありの物件と比較検討してみましょう。目先の安さだけでなく、長期的な視点で本当にお得かどうかを判断することが賢明です。
- 初期費用だけでなく、2年間(または予定している居住期間)住んだ場合の総支払額(家賃、管理費、更新料、保証料などを含む)を試算し、敷金・礼金ありの物件と比較検討してみましょう。目先の安さだけでなく、長期的な視点で本当にお得かどうかを判断することが賢明です。
- 退去時の費用について具体的に確認する
- 「敷金がない場合、退去時にはどのような費用が、どの程度かかる可能性があるのか」を、契約前に不動産会社に具体的に確認しておきましょう。クリーニング費用の単価や、原状回復費用の一般的な事例などを聞いておくと安心です。
- 「敷金がない場合、退去時にはどのような費用が、どの程度かかる可能性があるのか」を、契約前に不動産会社に具体的に確認しておきましょう。クリーニング費用の単価や、原状回復費用の一般的な事例などを聞いておくと安心です。
- 内見は慎重に
- 物件の状態を自分の目でしっかりと確認しましょう。日当たり、風通し、水回りの状態、騒音、共用部分の清掃状況などをチェックし、気になる点があれば質問します。
- 物件の状態を自分の目でしっかりと確認しましょう。日当たり、風通し、水回りの状態、騒音、共用部分の清掃状況などをチェックし、気になる点があれば質問します。
ゼロゼロ物件は賢く利用すれば非常にメリットの大きい選択肢ですが、デメリットや注意点を理解した上で、慎重に契約を進めることが大切です。
まとめ

敷金・礼金は、賃貸物件を借りる際に発生する初期費用の中でも特に大きなものです。敷金は「担保」として預け、原則返還されるお金であり、家賃滞納や借主の過失による修繕費に充てられます。一方、礼金は大家さんへの「謝礼」であり、返還されないお金です。この違いをしっかり理解しておくことが、賃貸契約の第一歩と言えるでしょう。
また、敷金・礼金の相場は家賃の0~2ヶ月分程度が一般的ですが、地域や物件によって異なり、最近では「敷金礼金なし」の物件も増えています。しかし、初期費用が安いからといって安易に飛びつくのではなく、家賃設定や契約内容、退去時の費用などを総合的に比較検討することが重要です。
特に敷金の返還に関しては、「経年劣化や通常損耗は貸主負担、借主の故意・過失による損傷は借主負担」という原状回復の基本を理解し、入居時の記録や退去時の立ち会いなど、トラブルを未然に防ぐための対策を講じましょう。
この記事で得た知識が、あなたがこれからお部屋を探す上で少しでもお役に立ち、不動産会社にも臆せず質問できるようになることを願っています。そして、納得のいく賃貸契約を結び、快適で後悔のない新生活をスタートさせてください!