江東区の住みやすさを徹底解説します。江東区は、豊洲などの先進的な湾岸エリアと、亀戸・門前仲町などの下町情緒あふれるエリアが共存する、多様な魅力を持つ街です。
しかし、引越しを考える際、「実際の治安はどうなのか?」「買い物や公園などの周辺環境は本当に充実している?」といった具体的な不安は尽きません。
この記事では、最新のデータに基づいた治安情報から、大型商業施設や商店街、自然豊かな公園といった生活環境まで詳しく解説します。読み終える頃には、江東区のリアルな姿が明確になり、あなたのライフスタイル(一人暮らし・ファミリー)に最適なエリアを見つける具体的なヒントが得られているはずです。
江東区の住みやすさとは?アクセス・買い物・子育て環境を総まとめ
江東区は「エリアを選べば」住みやすい街
結論から言えば、江東区は「住みやすさ」を構成する要素(アクセス・買い物・自然・子育て)の多くがハイレベルで、「エリアの特性」さえ理解して選べば、非常に住みやすい街だと言えます。
江東区の大きな魅力であり、同時に引越し検討者を悩ませるのが、その「二面性」です。
豊洲や有明に代表される、タワーマンションが建ち並び、整備された街並みが広がる「湾岸の先進都市エリア」。
そして、亀戸や門前仲町、清澄白河など、江戸時代からの歴史が息づき、人情味あふれる商店街が元気な「内陸・下町エリア」。
これほど異なる二つの顔を持つエリアが共存しているのが江東区です。交通アクセス、買い物環境、子育て支援が総じて高いレベルにあるため、自分のライフスタイルに合うエリアを見極めることが、江東区での快適な暮らしの鍵となります。
江東区に住む「5つのメリット」
江東区の住みやすさを支える具体的なメリットを見ていきましょう。
- 都心への非常に高いアクセス利便性
JR、東京メトロ、都営地下鉄など合計9路線が区内を縦横に走り、東京駅、大手町駅、新宿駅など主要ビジネス街へ30分以内アクセスが可能です。 - 買い物スポットが種類豊富(大型商業施設も商店街も◎)
「ららぽーと豊洲」のような大型商業施設から、「砂町銀座商店街」のような人情味ある商店街まで、買い物環境が非常に充実しています。 - 大規模公園が多く、自然を身近に感じられる
「木場公園」「清澄庭園」など、都内でも有数の大規模公園が点在。水辺(運河)も多く、水と緑を感じられる環境です。 - 子育て支援制度や施設が23区内でも充実度
保育園の増設に力を入れており、待機児童対策も進んでいます。子ども向けの施設や支援制度が充実し、「子育てしやすい街」として高い評価を得ています。 - 再開発による街の将来性
豊洲市場の開場や有明エリアの開発、駅前の再開発など、街全体が今も進化を続けており、今後の住環境と利便性のさらなる向上が期待されます。
知っておきたい「3つのデメリット(注意点)」
もちろん、メリットばかりではありません。契約前に知っておくべき注意点も押さえましょう。
- エリアによる家賃相場の差が非常に大きい
人気の湾岸エリア(豊洲・有明)や清澄白河と、内陸の下町エリア(亀戸・大島)では、同じ間取りでも家賃相場が大きく異なります。 - 路線(特に東西線)の朝ラッシュの混雑
都心へのアクセスが良い反面、朝の通勤ラッシュ、特に東西線(木場~門前仲町)の混雑は、都内でも際立っています。 - 土地の低さによる水害・ハザードマップのリスク
荒川や隅田川に囲まれ、海抜ゼロメートル地帯も多い江東区は、水害リスクが指摘されています。これについては後ほど詳しく解説します。
江東区の住みやすさを治安で徹底分析!
引越し先を決める上で、タイトルにもある「治安」は気になるポイントの一つでしょう。ここではデータを基に、江東区の治安を徹底的に分析します。
江東区の治安は良い?悪い?23区の犯罪率データ比較
まず、江東区の治安は23区内でどのレベルにあるのでしょうか。
警視庁が発表している「令和6年区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」を見ると、江東区の犯罪認知件数は23区中12位前後で、ほぼ中間に位置しています。
人口一人当たりの犯罪発生率で見ても、突出して高いわけではなく、「23区の平均レベル」と言えます。過度に怖がる必要はありませんが、エリアごとの特性を理解することが重要です。
【エリア別】治安の傾向と注意点
江東区の治安は、エリアによって明確に傾向が分かれます。
- 治安が良いとされるエリア: 豊洲・東雲・有明(湾岸エリア)、清澄白河・森下(内陸住宅地)
これらのエリアは、ファミリー世帯が多く住む高級住宅街・タワーマンション群が中心です。 - 理由
- 道幅が広く、夜間も明るい。
- タワーマンションはセキュリティが強固(オートロック、防犯カメラ、管理人在中)。
- 住民の防犯意識が高く、地域の目が行き届いている。
- 特に清澄白河や森下は、昔ながらの落ち着いた住宅地で、大きな繁華街がないため静かです。
- 注意が必要なエリア: 亀戸駅周辺、門前仲町駅周辺
これらのエリアは交通の便が良く、飲食店街や商店街が栄えている反面、治安面では注意が必要です。 - 理由
- 駅前(特に亀戸駅北口、門前仲町駅周辺)に居酒屋やパチンコ店などの繁華街が集中しています。
- 夜間も人通りが多いですが、酔客によるトラブルや客引きなども一部見られます。
- ただし、駅から少し離れた住宅街に入れば、ごく一般的な静かな環境が広がっています。大通り沿いや、夜間明るい道を選ぶなどの基本的な防犯対策が有効です。
江東区が実施する安全・防犯対策
江東区では、区民の安全を守るため、以下のような対策に力を入れています。
- 防犯カメラの設置推進
- 商店街や主要な交差点、公園などに防犯カメラの設置を進めています。
- 青色防犯パトロール(青パト)
- 地域ボランティアや区の車両によるパトロール活動が区内全域で行われています。
- 客引き行為防止条例の施行
- 亀戸・門前仲町エリアなどを中心に、悪質な客引き行為を取り締まる条例を施行し、環境浄化に努めています。
江東区の住みやすさを周辺環境でチェック!買い物・公園・子育て
日々の暮らしの「住みやすさ」は、治安だけでなく周辺環境によって大きく左右されます。江東区の環境は非常に充実しています。
買い物環境:大型商業施設と下町商店街が共存
江東区の買い物環境の大きな強みは、その利便性の高さです。その理由は「湾岸」と「内陸」それぞれの強みが揃っている点にあります。
- 湾岸エリアの大型施設: 休日に家族で一日中楽しめる
湾岸エリアには、大型のショッピングモールが集中しています。- ららぽーと豊洲: 約210店舗が集う大型モール。映画館やキッザニア東京も併設。
- 有明ガーデン: 約200店舗のモールに加え、劇場型ホールや温浴施設も備える複合施設。
- カメイドクロック: 亀戸駅東口に誕生した新しいランドマーク。食料品からファッション、レストラン街まで充実。
- 南砂町の大型店群: 「SUNAMO(スナモ)」「アリオ北砂」「トピレックプラザ」などが集積し、車でのまとめ買いにも便利です。
- 内陸エリアの活気ある商店街: 物価の安さと地域密着
内陸部には、昔ながらの人情味あふれる商店街が今も元気です。- 砂町銀座商店街: 「安くてうまい」で知られる有名商店街。約180店舗が軒を連ね、テレビでも頻繁に紹介されます。
- 亀戸十三間通り商店街: 亀戸駅前から続く活気ある商店街。
- 門前仲町(深川不動尊参道): 参道には老舗の和菓子屋や飲食店が並び、散策も楽しめます。
このように、休日のレジャーショッピングから日々の食料品の買い出しまで、区内で全て完結するのが江東区の大きな強みです。
自然・公園:都内屈指の緑の多さ
江東区は「水と緑の街」とも呼ばれ、公園面積は23区中で6番目に大きいです。
- 代表的な大規模公園
- 木場公園: 広大な敷地を誇る都立公園。バーベキュー広場、ドッグラン、東京都現代美術館も併設されています。
- 清澄庭園: 明治時代に造られた美しい日本庭園。都心とは思えない静けさが魅力です。
- 豊洲ぐるり公園: 豊洲市場を囲むように整備された公園。海沿いの遊歩道からはレインボーブリッジや都心のビル群が一望でき、ランニングやBBQスポットとしても人気です。
- 水辺の豊かさ
荒川、隅田川、そして無数の運河が流れる江東区は、水辺の遊歩道や親水公園が非常に多く整備されています。散歩やジョギングなど、水辺の景色を日常的に楽しめるのは、他区にはない大きな魅力です。
参考資料:令和6年4月_東京都都市公園等区市町村別面積・人口割比率表
子育て環境:ファミリーに選ばれる理由
江東区は「子育てしやすい区」として知られ、人口増加、特にファミリー世帯の流入が続いています。
- 待機児童数の状況と区の取り組み
急激な人口増(特に湾岸エリア)により、待機児童問題が課題でしたが、区は保育所の積極的な新設・増設を進めてきました。その結果、近年は待機児童数が大幅に改善傾向にあります。 - 「江東区こども未来(KOTO READ)」(電子図書館)などの独自の支援
全ての子どもに電子書籍リーダーを無償貸与し、読書環境を整備する「KOTO READ」など、独自の教育支援策も充実しています。 - 子どもが遊べる屋内施設
「キッザニア東京」(豊洲)や「チームラボプラネッツ」(新豊洲)など、天候に左右されずに楽しめる大型の屋内施設が区内にあるのも、子育て世帯には嬉しいポイントです。
医療・公共施設
- 主要な総合病院
- 「昭和大学江東豊洲病院」や「がん研有明病院」など、先進医療を提供する大学病院や専門病院が区内にあり、医療体制も充実しています。
- 図書館、文化センター
- 区内には多くの図書館や文化センターが点在し、地域住民の学びやコミュニティの場となっています。
江東区の住みやすさを交通アクセスで検証!主要路線と通勤時間
江東区の住みやすさを語る上で、「交通アクセス」の良さは欠かせません。都心への近さが大きな魅力です。
江東区を通る全9路線を徹底解説
区内にはJR、東京メトロ、都営地下鉄などが網の目のように走っています。
- JR
- 総武線(亀戸・平井)、京葉線(新木場・潮見・越中島)
- 東京メトロ
- 東西線(門前仲町・木場・東陽町など)、有楽町線(豊洲・辰巳・新木場)、半蔵門線(住吉・清澄白河)
- 都営地下鉄
- 新宿線(大島・住吉・森下など)、大江戸線(門前仲町・清澄白河・森下など)
- その他
- りんかい線(東雲・国際展示場・新木場)、ゆりかもめ(豊洲・有明など)
これだけ多くの路線が利用できるため、区内のどこに住んでいても、複数路線・複数駅が利用できるケースが多く非常に便利です。
主要駅へのアクセス時間シミュレーション
区内の主要駅(豊洲、亀戸、門前仲町)を起点とした場合、都心へのアクセス時間は以下の通りです。
| 起点駅 | → 東京駅 | → 大手町駅 | → 新宿駅 | → 渋谷駅 |
| 豊洲駅 | 約12分 (有楽町線→JR) | 約8分 (有楽町線) | 約25分 (有楽町線→JR) | 約22分 (有楽町線→JR) |
| 亀戸駅 | 約9分 (総武線) | 約14分 (総武線→JR) | 約28分 (総武線各停) | 約31分 (総武線→JR) |
| 門前仲町駅 | 約10分 (東西線→JR) | 約5分 (東西線) | 約24分 (大江戸線) | 約21分 (東西線→半蔵門線) |
(※所要時間は目安です。乗り換え時間を含まず)
このように、区内の主要エリアから東京駅・大手町駅へは15分以内、新宿駅・渋谷駅へも30分以内と、都内どこへ行くにも抜群のアクセスを誇ります。
路線の特徴と注意点(ラッシュ時の混雑)
非常に便利な江東区の鉄道網ですが、注意点もあります。
- 東西線の混雑状況
特に「木場駅」から「門前仲町駅」の区間は、朝の通勤ラッシュ時の混雑率が非常に高い水準にあることで知られています。ラッシュを避けた時差通勤や、東西線以外の路線(大江戸線、新宿線、半蔵門線)が使えるエリアを選ぶなどの工夫も有効です。 - 湾岸エリアのバス便
豊洲・有明などの湾岸エリアは、鉄道網に加えて都営バスの便も非常に発達しています。銀座や新橋、東京駅方面へダイレクトにアクセスできるバス路線が豊富で、通勤・通学の選択肢として非常に便利です。
江東区の住みやすさと家賃相場
ここまで江東区の全体像を見てきましたが、実際に住むとなると「自分に合うエリア」はライフスタイルによって異なります。ここでは「一人暮らし」と「ファミリー」に分けて、おすすめエリアと家賃相場を解説します。
【一人暮らし】におすすめのエリアと住みやすさ
一人暮らしの方が重視する「治安」「通勤利便性」「駅前の利便性(飲食店・コンビニ)」のバランスが良いエリアがおすすめです。
- 重視するポイント: 治安、通勤利便性、駅前の利便性(飲食店・コンビニ)。
- おすすめエリア: 門前仲町、森下、住吉
- 門前仲町: 「東西線」と「大江戸線」が使え、大手町・新宿方面どちらへもアクセス抜群。駅前は飲食店が豊富で「門仲」と呼ばれる下町情緒も楽しめます。治安も大通り沿いなら安心です。
- 森下・住吉: 「都営新宿線」「都営大江戸線」「半蔵門線」が利用可能。都心に近い割に家賃相場が比較的落ち着いています。清澄白河にも近く、休日はおしゃれなカフェ巡りも楽しめます。
- 一人暮らし向け間取りの家賃相場 (目安)
- 1K: 約11.9万円
- 1DK:約13.8万円
参考資料:LIFULL HOMES-2025年11月14日現在の東京23区の家賃相場
【ファミリー・子育て世帯】におすすめのエリアと住みやすさ
ファミリー世帯は「公園」「学区」「治安」「買い物」「保育園」など、総合的な住環境を重視する傾向があります。
- 重視するポイント: 公園、学区、治安、買い物、保育園。
- おすすめエリア: 豊洲、東雲(湾岸)、大島、東陽町(内陸)
- 豊洲・東雲(湾岸エリア): 街全体が新しく、道幅が広くベビーカーでも歩きやすいのが特徴。ららぽーと豊洲や大型スーパーがあり買い物は完結。大規模公園も近く、子育て世帯が非常に多いエリアです。治安も抜群に良いです。
- 大島・東陽町(内陸エリア): 都営新宿線(大島)や東西線(東陽町)が使え、都心アクセスも良好。湾岸エリアに比べて家賃が抑えられます。昔ながらの商店街や公園も多く、落ち着いた生活環境が魅力です。
- ファミリー向け間取りの家賃相場 (目安)
- 2LDK:約25.9万円
- 3LDK: 約31.2万円
参考資料:LIFULL HOMES-2025年11月14日現在の東京23区の家賃相場
江東区の家賃相場は高い?安い?(エリア別比較)
前述の通り、江東区はエリアによる家賃差が非常に大きいのが特徴です。
- 家賃相場が高いエリア: 豊洲、有明(湾岸エリア)、清澄白河(人気エリア)
やはり新しく人気のある湾岸エリアや、ブランド力のある清澄白河は相場が高くなります。 - 比較的抑えられるエリア: 大島、北砂、住吉、平井(JR総武線)
内陸部やJR総武線沿線(区の東側)に行くと、都心へのアクセス利便性は保ちつつも、家賃相場は比較的リーズナブルになる傾向があります。
江東区の住みやすさで知るべき注意点【ハザードマップ】
最後に、江東区に住む上で必ず確認しておきたい「水害リスク」について解説します。
江東区の水害リスク(荒川・隅田川・高潮)
江東区は、東を荒川、西を隅田川という二大河川に挟まれ、東京湾にも面しています。また、区の約7割が海抜ゼロメートル地帯(満潮時の海水面よりも低い土地)で構成されています。
そのため、江東区が公表しているハザードマップでは、大規模な台風や集中豪雨による河川の氾濫や高潮が発生した場合、区の広範囲で浸水が想定されています。
江東区が推進する水害対策
このリスクに対し、江東区は古くから強力な水害対策を進めてきました。
- 防潮堤の整備
- 区を囲むように高い防潮堤が築かれており、「伊勢湾台風」クラスの高潮にも耐えられる設計になっています。
- 避難タワー・避難施設の指定
- 浸水が想定される地域でも、垂直避難(建物の高層階への避難)ができるよう、小中学校や公共施設、一部のマンションなどを避難施設に指定しています。
- 江東区防災マップの全戸配布
- 各家庭で具体的なリスクや避難経路を確認できるよう、詳細な防災マップを配布し、周知徹底を図っています。
引越し前に個人でできる備えとは
江東区を選ぶ際は、このリスクを理解した上で、個人でも対策を講じることが重要です。
- ハザードマップの確認
- お部屋探し(内見)の段階で、必ず物件の住所とハザードマップを照らし合わせ、浸水の深さや避難場所を確認しましょう。
- 高層階の選択
- 浸水リスクを物理的に回避する有効な手段は、マンションの「3階以上」など、想定される浸水深よりも高い階層を選ぶことです。
- 火災保険・水災補償の確認
- 入居する際は、火災保険に「水災補償」が含まれているかを必ず確認しましょう。
まとめ

多様なライフスタイルに応える街
江東区の住みやすさについて、治安、周辺環境、アクセス、家賃相場、そして注意点まで詳しく解説してきました。
江東区は、先進的な湾岸都市の顔と人情味あふれる下町の顔という、二つの魅力を持つ非常にユニークな街です。高いアクセス利便性、充実した買い物環境、豊かな自然と子育て支援
お部屋探しで大切なのは、ご自身のライフスタイル(一人暮らし、ファミリー)や、重視する条件(治安、利便性、自然、家賃)を再確認することです。
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